イギリスで生まれ、イギリスで育ち、イギリスで更なる発展をとげるBallroom Dance.この国はダンスの聖地であり、今も数々のエピソードを刻んでいます。世界各国からダンサーたちが夢と理想を求め集結する国「イギリス」。これは、この地イギリスでの私たちのレッスンの物語です。

イギリスという国

イギリスは、正式名称「グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国」

通貨は、ポンド

人口は、日本の約2分の1

面積は、日本の約3分の2

緯度は、樺太北部とほぼ同じ

距離は、日本から直行便で約12時間

時差は、日本時間マイナス8時間

といったところ。

我々ダンサーは、この国に集まり、そして技をみがいていくのです。

ロンドンの交通事情

イギリスの鉄道あんまり人里離れた所に住むなら別だけど、ロンドンの交通は、鉄道とバスで事足ります。

特にCityでは、これ以外考えられないし、ちょっと中央を離れても、東京の比ではないにしろ、それなりに交通網は発達しているので、東京の2割引くらいの感覚でいけると思います。ちなみに私たちはWimbledonにFlatを借りました。

交通機関の利用は、ちょっと長めに滞在するなら、やはり「トラベル・カード」でしょう。いわゆる定期券みたいなものですが、これで国鉄、地下鉄、バスとなんでも乗り放題なので、超便利です。

しかも1週間単位で買えるし(他に1DAYという1日単位のもありますが)、いたれりつくせりと言ったところでしょうか。

レンタカー

私たちは、バスと電車、時折タクシーを使って行動していますが、日本のダンサーの間では、渡 英期間中ずっと、レンタカーを借り続けるのが一般化しています。 ですから、私たちが練習会に 行く道すがら電車の中で出会うのも、外国人のみです。

初渡英のときも、「車がないと行動できない」、と皆に言われたので、国際免許はもっていったのですが、「なんで先進国の首都でレンタカーが必要なんだろう?」、という素朴な疑問から電車とバスで行動、結局レンタカーを使うことはありませんでしたし、今回ももちろんそうでした。

とはいえ、私たちも車には乗ります。 車といってもタクシーですが、結構な頻度で利用していま す。 料金は想像するよりもはるかに安く、レンタカーを借り続けた場合と、電車、バス、タクシーを 利用した場合とでは、10倍くらいの違いになってしまいます。

また、各交通機関には、乗ってしまえば時間的に断然速いし、乗車中にメモをとったり、レッスンや練習の反省をしたり、時には仮眠をとったりの有効利用を考えると、やはりこちらのほうがおすすめかな?と、私は感じています。

ただ、交通は、単なる移動の手段なので、あまりステイフに考えないことでしょうか。 必要であれ ばレンタカーも借りるし、電車にも乗る。 各人が行き先やプランで移動手段を決めればいいと思います。

住まいと食事

住まい

イギリス・ロンドンのウイークアパートのフラットツアーや観光ならば、ホテル住まいになるでしょうが、中期、長期の滞在になると、フラット(アパート)を借りることになります。

日本で言ういわゆるウィークリー・マンション(バス・キッチンがついていて、プライベートな環境)の場合とホームステイの場合とがあります。初めての場合ならホームステイのほうが色々と相談できて良いかもしれません。

食事

食事については、外食と自炊の比率が、滞在期間によって変わるかと思います。(料理の得意・ 不得意にもあるかも?しれません)。

滞在期間が短くなるほど、レッスンをつめることになり時間の余裕がなくなるので、外食の機会が多くなってしまいます。おいしいお店をみつけなければいけませんね。

「英国の食事はまずい!!」と、よくいわれますが、そんなことは全然ありません。日本でも、 「おいしいお店」と「そうでないお店」があるように、英国も同様です。こればかりは経験ですね。

まずいものを食べ、おいしいものを食べ、私たちも経験値をふやしていきました。英国には何回 か来ているので、おいしいお店のリストも、結構豊富になってきました。


ウインブルドンのパブ。パイは絶賛です。

東京では食べられないイギリスのパブのパイ イギリス・ロンドンの
パブ

ダンスレッスン・エトセトラ

  1. レッスン
  2. 練習場で練習
  3. 練習会(だいたい夜7時半とか8時から)

ダンサーの1日は、上の3つで占められるといえるでしょう。レッスンを受けてきて、それを練習 場で復習する。そして、それを練習会でためしてみる・・・、といったところが大まかな流れになり ます。


1、レッスン

各々の先生にレッスンをうけます。
自分たちの競技会用のステップを見てもらうのですが、最終的にはベーシック、基本的な体の使い方がメインになってきます。

東京からロンドンの先生にレッスンを受けに行く1

先生達と・・・。残念ながらシカモア夫妻とは、写真とれなかったあ

東京からロンドンの先生にレッスンを受けに行く2

 

2、練習場

練習用にスペースを貸してくれるところがあるので、そこでレッスンの復習をします。

ところが先生がいれば出来た事も、ここではなぜか出来ない・・・。ああでもないこうでもないとやっているうちに、あちこちで雷が落ち始めます。

皆、ダンスに一生懸命だからこそしょうがないのですが・・・。でも今年は例年にくらべておとなしめかな?

オールド・ラトリッシュにて練習

イギリス・ロンドンの練習場オールドラトリッシュ

日本人の練習場としてお馴染みの【オールド・ラトリッシュ(通称ラトリッシュ)】は、画像建物の2階部分になります。

床は凸凹、ミシミシとステップを踏むと音がします。社交ダンス以外にも使用し、ザラっと砂っぽかったりもします(笑)。年季を感じる建物で奥には大きなラグビーとサッカーコートが広がります。

ウインブルドンから近い場所にあるため、私達はウインブルドンのフラットからバスで行き来しました(20分くらいです)。

 

夜は「チーム(ダンス・オプション)」にて練習。(「DANCE OPTIONS Cheam」 ⇒ 公式Hpはこちら

イギリス・ロンドンで練習会~チーム(ダンス・オプション)

3、練習会

DJがいて、競技会と同じように音楽を流してくれます。人数が多いときはヒート(グループ)を分けて、競技会のように踊る練習会があります。

練習場で練習したことが上手くできるように・・・、実戦トレーニングです。各国から選手が参加して競技会さながらです。

●おもな練習会場

【DANCE OPTIONS Cheam(チーム)】

とても広くて綺麗な練習場。BallroomとLatinが曜日や時間によって変わります。流れるプールさながら洗濯機のような渦の流れ、スピード感は圧巻!1度は行くべき練習会場です。日中はシカモア組などコーチャーのレッスン会場でもあります。

  • 8-12 Ewell Road,Cheam Village SurreySM3 8BU (地図)
  • Cheam駅より北西に徒歩3分ほど。Ewell Road沿い。
  • 0208 770 0011
  • info@danceoptions.com

 

【The Semley Dance Studio(セムリー)】

フロア正面奥に小さなステージがあり、学校の体育館(小さめ)のような練習場。夜になると薄明りの照明でムードたっぷり。ModernとLatinが曜日や時間によって変わりますが、ラテンの雰囲気が強いです。

  • Upper Floor, No 1 Semley Rd. Norbury, London SW16. (地図)
  • Norbury駅より南に徒歩5分ほど。
  • 0208 764 8063

 

【Starlight Dance Centre(スターライト)】

チームほど広い練習場でもありませんが、どちらかというとモダンの雰囲気のする会場。練習会が水曜日のみ、ModernとLatinが1時間半ずつあります(当時)。

  • 103 Streatham High Rd.SW16 1HJ (地図)
  • Streatham駅から北へ8分ほど。
  • 0208 769 7314

 

情報は変わっていることも考えられますので、ご参考までにお役立ていただければ幸いです。

世界の歩き方

私たちは、英国のダンスを学ぶため、初渡英以来、「イギリス人とおなじ生活をしてみよう!」をテ ーマに行動してきました。イギリス人と同じトイレに座り、同じものを食べ、同じバスや電車に乗り・・・。そうでなくては、英国のダンスの真髄を学べないと思ったからです。

そのため、原則として「日本食禁止」、「会話は英語のみ」(これは結構きつかったし、コミュニケーションがとりにくいのですぐ廃止(笑))など、色々とバカなこともやってきました。

色々とバカな事もやってきたせいか、近年「なぜ日本のダンスが世界で通用しなくなったのか」とい うことも、おぼろげながら分かってきたような気がします。まずは、一般の英国人と同じ生活をしてみれば、答えは自ずと出てくると思います。

私たちも必要性を感じ、今年になって引っ越しをして、床とイスの生活を心がけています。一方、日本の文化を大切にし、本来の日本人のあるべき姿を学ぶため、試みていることもあります。

最後に

これから英国にダンス留学をしたいと思っている方へ
ダンスの本場英国では、日本とはまた違った空気があります。
その空気に触れてみるだけで、あなたのダンスライフが大きく変わるかもしれません。
たぶん、きっと・・・

ぜひ本場のダンスを、体全体で満喫してきてください。
それでは気をつけて、いってらっしゃい!!

(この記事は2000年に執筆したものです)